仕事帰りに病院へ行くのも慣れてきた。

何時のバスに乗れば何時に病院へ着くか。

慣れたもんだよね。


電車の中。

いつもと違う時間、いつもと違う方向。

普段顔を合わすことなんてないであろう人たち。

向かいに座った男の人。

何か気になる。

すごく気になる。

普段知らない人のことなんてほぼ気にとめない私。

別に芸能人に似ているわけでもなく。


でもなぜかわからないけど、すごーく気になって

(疲れてボーっと見てたってのもあるけど)

目もそらさず見てしまった。


で、気がついた。















「あ、彼氏に似てんだ。」



そう。

似ていた、彼に。

顔がとかじゃなく、

パーツというか、雰囲気というか。

あくまで見た目だけど。





その人を見て、会ってない日数を数えると、泣けてきた。

自分が悪いんだけど。






でもそれがわかったとたん、

納得したのか、別にその人のことは気にならなくなった。






けれど、彼を心に克明に映したことで

また、心が不安定に。


このアンバランスさが 今 何よりも恐い。